デサント、TOB反対=「伊藤忠の提案不誠実」

経済・ビジネス

スポーツ用品大手のデサントは7日、筆頭株主の伊藤忠商事が実施しているデサントのTOB(株式公開買い付け)に反対すると発表した。理由について「伊藤忠グループの利益を優先した経営がなされる可能性が高い」と説明。さらに、伊藤忠側の主張には重大な事実誤認や誘導的な記載が含まれるとして、「不誠実な提案だ」と批判した。経営方針をめぐる両社の対立は先鋭化し、国内では異例の大企業同士による敵対的TOBに発展した。

デサントの辻本謙一常務は7日、大阪市内で記者団に対し、反対表明について「まずは当社の主張を伝えるものだ」と指摘。その上で「建設的な話し合いの場を持てることを強く望む」と述べた。伊藤忠はTOBでデサントへの出資比率を現在の3割から4割に引き上げ、経営の重要事項に対する拒否権を確保したい考え。

デサントは同日の取締役会でTOBへの反対を決議した。伊藤忠出身の2人を除く取締役8人と監査役3人の計11人の意見が一致した。株主にはTOBに応募せず、応募済みの場合は取り下げるよう求めた。

伊藤忠は、デサントの経営が韓国事業に偏っていると主張している。これに対し、同社は「日本事業は大きく収益力を向上させており、中国も第3の柱に育ちつつある」と反論。さらに、今回のTOBは「強圧的な手法により最小限の資金で実質的な支配権を取得するものだ」と批判した。

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