長野のそば打ち、ネパールでも=新鮮な地元産生かす

社会 暮らし

ヒマラヤ山脈沿いに国土が広がるネパールで、地元産の新鮮なそば粉と、長野県の旧戸隠村(現長野市)で学んだ技を生かした手打ちそばを出す店がある。首都カトマンズの「ヒマラヤ蕎麦処」は、技術を20年以上受け継ぎ、麺好きのネパール人をうならせている。

開店は1996年。ネパールのソバ産地の村と姉妹村となっていた富山県の旧利賀村(現南砺市)と交流のあった戸隠のそば店関係者が、カトマンズを来訪。これを機にネパール人男性2人が戸隠で約10カ月修業し、本場の味を持ち帰った。ネパールの村と旧利賀村を仲立ちしたのは、そば研究者の故氏原暉男・信州大名誉教授だった。

現在は、2人から教えを受けたスマン・タカリさん(34)ら職人3人がそばを打つ。タカリさんは「ソバの香りを失わないよう心掛けている」と語る。

ソバの産地は中部ムスタン郡の山岳地帯。ソバを栽培し、日本のそばがきのような形でカレー汁などに漬けて食べてきた歴史がある。

店はホテルの一角にあり、地元住民や外国人観光客が訪れる。ざるそばや温かい汁そばなど日本と同様のメニューを提供している。

店を訪れた観光ガイドのダワリカ・アマチャさん(47)は「ネパール人はもともと(麺を煮込んだ)トゥクパなど麺料理が好きだが、日本のそばもおいしい。友人もこの店に食べに来る」と語る。観光の途中に立ち寄った愛知県常滑市の伊奈啓一郎さん(69)も「日本のそばと比べても遜色ない」と評価した。

そば粉をふるうネパール人職人を指導するスマン・タカリさん(左)=1月18日、カトマンズそば粉をふるうネパール人職人を指導するスマン・タカリさん(左)=1月18日、カトマンズ

出来上がったそばと職人のスマン・タカリさん=1月18日、カトマンズ出来上がったそばと職人のスマン・タカリさん=1月18日、カトマンズ

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 食=美食・食の安全 暮らし 甲信越 長野県 長野市