新日鉄住金の資産売却へ=徴用工訴訟で韓国原告側

社会

韓国最高裁が元徴用工らへの賠償を日本企業に命じた問題で、新日鉄住金を相手取った訴訟の原告側弁護士は15日、東京都内で記者団に対し、既に差し押さえた同社の韓国国内の資産の売却命令を裁判所に申請すると表明した。弁護士らはこの日、東京都千代田区の本社を訪問。協議を要請したものの、対応を拒否され、実力行使に踏み切る形となった。

日本政府は「賠償問題は1965年の日韓請求権協定で解決済み」との立場で、協定に基づく2国間協議を韓国政府に求めているが、韓国側は回答していない。原告側が差し押さえ資産の現金化に向けた手続きに着手すれば、日本政府はさらに反発を強め、仲裁委員会の設置要請や対抗措置の本格検討に入るとみられる。

原告側は新日鉄住金と韓国鉄鋼大手ポスコの合弁会社PNRの株式を差し押さえているが、弁護士は「売却命令を申請しても、手続きの完了、現金化には3カ月程度かかる」と予想。「新日鉄住金が協議に応じる最後の期限となる」と警告した。また、下級審で賠償判決が出た訴訟についても、差し押さえの仮執行手続きに入る方針を示した。

これに対し、新日鉄住金の広報担当者は「要請書は受け取った。日本政府とも相談の上、適切に対応していく」とコメントした。

新日鉄住金本社前で取材に応じる元徴用工側の弁護士=15日、東京都千代田区新日鉄住金本社前で取材に応じる元徴用工側の弁護士=15日、東京都千代田区

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 裁判 韓国