特産とコラボで脚光=「かばんの街」豊岡市-海外展開も視野・兵庫

社会

かばん出荷額「日本一」を誇る兵庫県豊岡市が、各地の特産を取り入れた商品開発で脚光を浴びている。地域ブランドに認定された「豊岡鞄(かばん)」を広めようと海外展開も視野に入れる。

豊岡市のかばん生産は奈良時代の入れ物「柳ごうり」が源流とされ、正倉院にも収められている。1300年以上の歴史があるが、近年はOEM(相手先ブランドによる生産)が中心で、知名度の低さが悩みの種だった。

特許庁が2006年、地域ブランドに認定すると、「『豊岡鞄』の魅力を多くの人に伝えたい」と百貨店やインターネットなど積極的に販路を拡大。かばんの自動販売機を市内に設置して注目を集め、18年には東京・丸の内に専門店を出した。

差別化を図るため、全国の特産品とのコラボも始めた。牛革や馬革といった定番に加え、「新たな素材を」と着目したのがジーンズ。縫製が盛んで海外展開のノウハウもある岡山県井原市に協力を仰ぎ、デニムを使ったかばんを売り出した。

この取り組みを知った福井県鯖江市と連携し、眼鏡フレームに使われるチタンを取り入れた製品も実現。今月中旬には香港の皮革製品見本市に出品する予定で、県鞄工業組合の由利昇三郎副理事長(54)は「海外市場も狙えるか、これからが勝負」と意気込む。

「かばんの街」は後継者の育成にも力を入れる。職人養成学校「アルチザンスクール」には北海道や宮城、福岡など県外から多く入学。6割超が豊岡市内で就職する。奈良県出身の上南和摩さん(28)もその一人。「少しでも吸収し、技術を身に付けたい」。地域一丸でさらなる成長を目指す。

ジーンズで有名な岡山県井原市のメーカーと連携して作られた「豊岡鞄(かばん)」=2月18日、兵庫県豊岡市ジーンズで有名な岡山県井原市のメーカーと連携して作られた「豊岡鞄(かばん)」=2月18日、兵庫県豊岡市

JR豊岡駅のホームに設置されたかばんの自動販売機=2月18日、兵庫県豊岡市JR豊岡駅のホームに設置されたかばんの自動販売機=2月18日、兵庫県豊岡市

かばん職人養成学校「アルチザンスクール」の指導風景=2月18日、兵庫県豊岡市かばん職人養成学校「アルチザンスクール」の指導風景=2月18日、兵庫県豊岡市

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