調査成功、大きな進展=廃炉責任者インタビュー・福島第1

社会

東京電力福島第1原発事故の発生から間もなく8年となるのを前に、東電福島第1廃炉推進カンパニーの小野明代表がインタビューに応じた。溶け落ちた核燃料(デブリ)の調査に成功したことなどを「大きな進捗(しんちょく)」と評する一方、3号機からの使用済み核燃料の取り出し作業で機械の不具合が起きた問題を、「品質確保をきっちりやらねばと思い知らされた」と振り返った。主なやりとりは次の通り。

-この1年間の進捗と、今後の課題をどう見るか。

敷地内の作業環境の改善が進んだし、2号機のデブリなどの調査がうまく進んだのは今後の活動を組み立てる上で大きな進捗だ。一方で3号機の問題では、品質の確保をきっちりやらねばと思い知らされた。核燃料が(建屋内に)あるのはリスクであり、取り出し作業にしっかり取り組みたい。

-3号機の問題で得られた教訓は。

震災前であれば、プラントメーカーにお願いすれば品質の高い機械が納入されたが、彼らも廃炉は経験のない仕事。今までの品質管理では足りず、ギャップが出てくる。それを埋めるため、(作業を外注せず自社で行う)内製化などを通じて、われわれのエンジニアリング力をしっかり上げる必要があるとの教訓を得た。今後のいろいろな活動に生かしたい。

-放射能汚染水を浄化装置に通し、トリチウム以外を減らした水の処分も検討が続く。保管用タンクはいつ満杯になるか。

雨が降っただけでも汚染水の量が変わり、振れ幅がある。今の時点で一概に何年とは言えない。汚染水の発生量を減らす努力はしていて、地下水は凍土壁など、かなり対策を打てた。3号機の建屋に大きな穴が開いたりしており、これからは雨対策に力を入れる必要があると思う。

-2号機では先月、デブリの接触調査も行ったが、最初に何号機からデブリを取り出すのか。

2号機の情報が多いとの印象を持たれるかもしれないが、来年度予定する1号機のサンプリングができれば話も変わってくる。いろいろな情報や作業の優先順位などを総合的に勘案して決めることになる。

インタビューに答える東電福島第1廃炉推進カンパニーの小野明代表=1日、東京都千代田区インタビューに答える東電福島第1廃炉推進カンパニーの小野明代表=1日、東京都千代田区

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