全避難区域の再生に注力=内堀福島知事インタビュー-東日本大震災8年

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東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から8年を迎えるのを前に、福島県の内堀雅雄知事が7日、時事通信社のインタビューに答えた。避難指示が出された区域全体の再生に向け、国や地元自治体などと力を合わせる姿勢を強調。地元の農産物への風評が残る中で、2020年東京五輪・パラリンピックを契機に新たな販路拡大を目指す考えを示した。

-避難指示の解除を見通せない地域も多い。

国は「長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを解除し、復興・再生に責任を持って取り組む」としている。県としては、地元自治体の将来的な計画を最大限尊重しながら区域全体の再生に向け、国や地元自治体、関係機関と力を合わせて取り組む。

-避難指示が解除されても住民が戻らないのでは、との声もある。

解除が遅くなるほど、住民の帰還が難しくなる現状がある。被災者の生活再建や事業・生業の再生、医療・介護体制の構築、特色のある学校づくりなど将来にわたって安心して暮らせる環境整備に国や地元自治体と取り組んでいく。

-解除された区域では、コミュニティーの形成も課題だ。

人と人のつながりや生きがいをもって安定的な日常生活を営めるよう、各市町村で交流拠点の整備を進める。NPOや支援団体と連携しながら、地域活動やイベント、お祭りなどさまざまな交流の場をつくり上げ、新たなコミュニティーの形成を支援していく。

-国内外で風評が続く。

県産米の販売店舗が首都圏で1200店舗、県のオンラインストア事業の売り上げは今年度19億円を超え、農産物輸出量も過去最大となった。一方で、県の主要農産物であるコメやモモ、牛肉などの価格が全国平均を下回り、24の国・地域で輸入規制が続く。根強い風評を払拭(ふっしょく)するためには、復興が進む福島の現状や県産品の安全性、おいしさ、品質の高さを正確、丁寧に、熱意を持って届けていくことが大切だ。20年東京五輪・パラリンピックを契機に、新たな販路拡大に取り組む。

インタビューに答える内堀雅雄福島県知事=7日午前、同県庁インタビューに答える内堀雅雄福島県知事=7日午前、同県庁

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