平成の新社会人、時代と共に=消費絶頂からSNS全盛-バブル、ロスジェネ、さとり

社会

「バブル」で始まり、「失われた」時代から「さとり」へ-。平成は消費文化のピークから景気低迷を経て、SNS(インターネット交流サイト)全盛期を迎えた。それぞれの時期に社会人となった世代の特徴を探ると、30年間の社会の変遷が見えてくる。

若者文化に詳しい原田曜平さん(41)=サイバーエージェント次世代生活研究所長=によると、バブル世代は1989(平成元)~93(同5)年に23歳を迎え社会人デビュー。「24時間戦えますか」というCMソングが流行する中、猛烈な働き方が肯定された。バブル景気絶頂の中、若者らは「ジュリアナ東京」に象徴されるような自由で享楽的な消費生活を満喫したが、「女性は結婚するもの」という昭和的な息苦しさもあった。

ロストジェネレーション(団塊ジュニア世代)は、「就職氷河期」を突破し、94(平成6)~2005(同17)年に社会に出た。阪神大震災(95年)など暗い話題が多く、景気低迷が続いた「失われた世代」だ。パソコンや携帯電話が普及し始め、若者らはこぞって販売店に並んだ。政府の規制緩和推進で、非正規雇用の若者らが増加。経済格差が拡大してデフレが続く中、「200円台牛丼」が人気を集めた。

06(平成18)年以降に社会人になったさとり(ゆとり)世代。景気低迷がさらに進み、デフレが完全に定着。そんな彼らは、自動車の購入や海外旅行がしたくても「経済的に難しければ、見えやメンツは捨てて無理だと悟る」(原田さん)のが特徴だ。インターネットやパソコンが身近にある生活環境で育った本格的な「デジタルネーティブ」世代で、SNSが消費の火付け役となる。

平成の次はどうなるのか。原田さんは「昭和」をキーワードに据える。

現在の若者は、昭和時代と同様に一般企業で定年まで働きたいが、ワークライフバランスも大切にする傾向がある。また、男女が完全に平等な立場で働き育児をするのは無理だとして、専業主婦を希望する女性が増えているという。原田さんは「彼らは物事を合理的に考えているだけで単純な昭和回帰ではない。今後は、昭和と平成のいいところ取りがさらに進むのでは」と分析している。

インタビューに答えるサイバーエージェント次世代生活研究所長の原田曜平さん=19日、東京都渋谷区インタビューに答えるサイバーエージェント次世代生活研究所長の原田曜平さん=19日、東京都渋谷区

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