改元詐欺、各地で横行=「変更必要」とカード詐取-国民生活センターが注意喚起

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5月1日の改元に便乗した特殊詐欺が全国で確認されている。「改元に伴いカードを変更する必要がある」と記した書類を、実在する団体名をかたって送り付け、キャッシュカードをだまし取る手口が横行。預金が引き出される被害も出ており、国民生活センターは注意を呼び掛けている。

那覇市の女性(79)宅に2月上旬、一般社団法人全国銀行協会(東京都)名義の封書が届いた。同封されていたのは「元号変更に伴い変更手続きが必要」と記載された数枚の書類。「元号が変わるからカードも変わるのか」。女性は銀行名や暗証番号などを記入し、返信用封筒で返送した。

事態に気付いたのは、改元詐欺のニュースを目にした3月上旬。カードは返送していなかったため幸い被害を免れた。女性の息子(43)は「何の疑いもなく投函(とうかん)したと言っていた。だまされていると気付いてなかった」と話した。

改元を口実にした特殊詐欺は各地で相次いでおり、神奈川県警は3月、「改元に伴い変更が必要」と手紙を送り付け、カードをだまし取ろうとした男を詐欺未遂容疑で逮捕。埼玉県内では2月、「還付金があるが、改元でカード変更が必要」との電話を受けた70代女性が、自宅を訪れた男にキャッシュカード2枚を渡し、預金約86万円が引き出される被害もあった。

国民生活センターによると、改元に絡む消費者トラブルの相談も寄せられている。被害者の多くが60歳以上で、高額な皇室写真集を一方的に売り付けられた例もあったという。担当者は「電話勧誘はその場で受け答えしないことが重要。改元に伴いカードを変更させることもないので応じないでほしい」と呼び掛けている。

キャッシュカード変更を求める改元詐欺の書類=3日午後、那覇市キャッシュカード変更を求める改元詐欺の書類=3日午後、那覇市

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