ビール回帰、若者に狙い=アサヒビールの塩沢賢一社長

経済・ビジネス

アサヒビールの塩沢賢一社長はインタビューに応じ、販売不振の主力商品「スーパードライ」のてこ入れについて「新たな顧客開拓が課題だ」と語り、若者を狙った消費拡大に力を入れる方針を示した。来秋のビール減税をにらみ、軽い飲み口が特徴のドライの派生商品投入で、缶酎ハイなどに流れた顧客のビール回帰を目指す。

ドライの販売量はピーク時の2000年には2億ケース(1ケース=大瓶20本換算)に迫ったが、缶酎ハイなどの台頭で、18年は9085万ケースと半減。塩沢氏は「若者は(酎ハイやワインなど)ビール以外を飲んでいる」と指摘する。

若者がビールを避ける背景には、ビール特有の苦味を嫌う傾向があると分析。軽い味わいが特徴で「もう一つのドライ」と位置付けた新しいビールの提供を、今月からバーなど飲食店で始めた。こうした商品をきっかけにビールに親しみを持ってもらい「定番のドライにも振り向いてほしい」と期待する。

また、10連休を控えた今月下旬と父の日がある6月に全国8拠点で、製造した翌日にビールを出荷する。従来は製造から3日以内の出荷だったが、工場見学で飲めるビールをイメージし、「(出来たての)鮮度を感じてもらいたい」と述べた。

インタビューに応じるアサヒビールの塩沢賢一社長=9日、東京都墨田区の同社本社インタビューに応じるアサヒビールの塩沢賢一社長=9日、東京都墨田区の同社本社

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