スズキ202万台リコール=過去最多、経営に打撃-ブレーキなど検査不正で

社会

スズキは18日、ブレーキなどの検査不正問題を受け、保安基準に適合しない恐れがあるとして、軽乗用車「スペーシア」など29車種計約202万1500台(2015年5月~19年2月製造)をリコール(回収・無償修理)すると国土交通省に届け出た。1回の届け出台数としては国内で過去最多。大規模な検査不正により、スズキの信頼は失墜し、経営への打撃となった。

同社は12日の記者会見で、今回のリコール費用を約800億円と説明した。国交省は19日に道路運送車両法に基づき、同社本社(浜松市)へ立ち入り検査に入る。同社の報告内容を確認し、今後、行政処分などを検討する。

リコール対象車はスズキのスペーシアと「ワゴンR」「ハスラー」「アルト」など17車種、日産自動車やマツダ、三菱自動車からの受託生産が12車種に上った。

スズキが公表した調査報告書によると、静岡県内の湖西、相良、磐田の3工場で、四輪車のブレーキ検査を行う際、駐車ブレーキを使って合格の数値を出したほか、内容を一部省略するなどしていた。速度計などの検査でも、手順通りに作業せず合格判定を下していた。

問題が見つかり、本来は不合格となる車両を、上司の指示で合格として処理したり、チェックシートの記録を改ざんしたりした。検査員の証言などから不正は1981年6月ごろから行われ、今年1月ごろまで続いていた可能性があるという。

これまで否定していた無資格者による検査も判明。さらに、無資格検査の隠蔽(いんぺい)工作も行われ、工場の課長クラスが関与していたとされる。

スズキは「多大なご心配ご迷惑をおかけいたしましたこと、心よりおわび申し上げます」とコメントした。

検査不正問題での12日の記者会見で、頭を下げるスズキの鈴木俊宏社長(手前から2人目)ら=東京都港区検査不正問題での12日の記者会見で、頭を下げるスズキの鈴木俊宏社長(手前から2人目)ら=東京都港区

スズキの「スペーシア」(国土交通省提供)スズキの「スペーシア」(国土交通省提供)

スズキの「ワゴンR」(国土交通省提供)スズキの「ワゴンR」(国土交通省提供)

スズキの「ハスラー」(国土交通省提供)スズキの「ハスラー」(国土交通省提供)

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