同じ人間、平等に扱って=ベトナム尼僧「新風」期待も-入管法改正

政治・外交

「日本人は西洋人は尊敬するが、アジア人は見下す。同じ人間なのだから平等に扱ってほしい」。東京都港区の寺院「日新窟」のベトナム人尼僧ティック・タム・チーさん(41)は、時事通信のインタビューで、新年度から施行された改正出入国管理法に注文を付けた。一方で、外国人労働者の受け入れ拡大に「新しい風が吹いた」と期待も寄せている。

チーさんは2001年に来日。大正大学で仏教を学び、現在は在日ベトナム仏教信者会の会長を務める。東日本大震災では、日新窟をベトナム人被災者の宿泊場所に提供するなど支援活動も行った。最近「明らかに異常」と感じるのは、外国人技能実習生の病死や自殺者の増加だ。日新窟には約60もの実習生の位牌(いはい)が並ぶ。

「また?なぜ?悲報が届くたびにそれしか頭に浮かばない。希望を持って日本に来たのに、骨つぼで帰る。遺族がどれだけ悲しむか」と顔を曇らせる。日本で働くために仲介業者が法外な手数料を取ることや、重労働と単純作業など日本人が嫌がる仕事を強いられ、約束の賃金も払われない状況は改善されなければならないと強調する。

一方、「法律の改正でより長く滞在できるようになる。その間に技術をしっかり学んで、ベトナムのために役立ててほしい」と前向きな評価も。「ベトナムを愛する日本人と、日本が大好きなベトナム人で、いい関係をつくりたい」と語った。

日新窟に並ぶベトナム人の位牌と尼僧ティック・タム・チーさん=3月29日、東京都港区日新窟に並ぶベトナム人の位牌と尼僧ティック・タム・チーさん=3月29日、東京都港区

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