北朝鮮への「最大限圧力」削除=拉致にらみ柔軟姿勢-外交青書

政治・外交

河野太郎外相は23日午前の閣議で、2019年版外交青書を報告した。北朝鮮に関する記述をめぐり、18年版にあった「北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていく」との記述を削除。日本人拉致問題の解決に向け、一定の融和姿勢を示すことで北朝鮮側の軟化を引き出す狙いだ。

外交青書はこれまで2回の米朝首脳会談に触れ、「朝鮮半島の非核化に向け、国際社会が一体となって米朝プロセスを後押ししていくことが重要」だと指摘。北朝鮮が核実験や弾道ミサイル発射を控えている現状を踏まえ、18年版で核・ミサイル能力の増強を「重大かつ差し迫った脅威」とした表現を削除した。拉致問題について「国際社会の圧力をてことして早期解決を迫っていく」とした部分も落とした。

北朝鮮関連の記述の変化について、外務省幹部は「いろいろな機会にメッセージを送る必要がある。その時々で必要な表現にする」と説明した。

日韓関係については、徴用工判決や慰安婦財団の解散、韓国艦による自衛隊機への火器管制レーダー照射事案などを挙げ、「韓国側による否定的な動きが相次ぎ、日韓関係は非常に厳しい状況に直面した」と指摘。19年版で初めて、徴用工と慰安婦問題で特別にページを割き、経緯や日本政府の対応などを紹介した。

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