「早生樹」普及へ植栽支援=生産コスト削減に期待-林野庁

政治・外交

林野庁は2019年度、通常の樹木に比べて成長が早い「早生樹」を拡大するため、植栽に取り組む自治体や林業者に対する支援に乗り出した。早生樹は伐採までの期間が短く、生産コストを下げられる一方で、植えられている量はまだ少ない。同庁は支援と併せて林業者らに植栽のメリットをアピールし、普及につなげたい考えだ。

早生樹の代表例は、センダンやコウヨウザンなど。通常は植栽から伐採まで50~60年程度かかる中、早生樹は20~40年程度と製材までの期間を大幅に短縮できる。西日本を中心に研究が行われているが、まだ日が浅いため、生育に適する場所などの情報が少ないことが普及のネックになっている。

そこで林野庁は、都道府県や市町村、林業者が早生樹を植栽する際の費用を支援。苗木の購入と植栽費用は1ヘクタール当たり最大54万6000円、苗木周辺に生える雑草などを除去する下刈りには同7万5000円をそれぞれ補助する。

森林資源が豊富にあり、林道などを重点的に整備するために各都道府県が指定している「生産基盤強化区域」で実施することが条件。19年度はこの事業を活用して民間企業や森林組合がコウヨウザンを岡山県で2ヘクタール、鳥取県で5ヘクタールそれぞれ植栽する計画だ。

同庁は20年度以降も実施地域を募集する方針。また20年度には、この事業で早生樹を植えた地域や樹種、苗木の調達先などの情報を盛り込んだデータベースを構築する。研究者が生育データを調査する場合などに活用してもらう考えだ。

早生樹のセンダン=2016年撮影、熊本県甲佐町(林野庁提供)早生樹のセンダン=2016年撮影、熊本県甲佐町(林野庁提供)

造林地で植栽したコウヨウザン(手前)=4月18日、広島県北広島町(林野庁提供)造林地で植栽したコウヨウザン(手前)=4月18日、広島県北広島町(林野庁提供)

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