米イランの仲介模索=核合意破綻を懸念-日本政府

政治・外交

イラン核合意をめぐる米国とイランの対立激化を受け、日本政府は合意破綻という事態に至らないようイランに促していく方針だ。日本は米国とイランの双方と良好な関係を保っており、両国の仲介を模索する動きもある。

イランが合意の一部履行を停止すると表明したことに関し、西村康稔官房副長官は9日の記者会見で「核合意からの離脱ではないと述べた点に留意し(ている)」と述べ、核合意維持に期待を示した。その上で「イランとの伝統的な友好関係も活用しながら、地域の平和と安定に向けて貢献する考えだ」と語った。

イランが核開発を制限する見返りに欧米が制裁を解除する2015年の核合意を、日本政府は一貫して支持してきた。米国が昨年5月に離脱を決めた際も「合意の維持に大きな影響が出るとすれば極めて残念」と表明。米国とは一定の距離を置き、欧州各国と足並みをそろえた。

しかし、トランプ米大統領はイラン敵視の姿勢を強め、8日には鉄鋼などの取引を禁じる対イラン追加制裁を決定。日本政府内では米国にも自制を求めるべきだとの声も上がっている。

米国が空母打撃群を中東に派遣するなど軍事的緊張も高まる中、日本政府内では両国の対話の橋渡しを探る動きも出始めた。外務省関係者は「双方とも対話を求めている。限界はあるが、日本が果たせる役割もある」と語った。

記者会見する野上浩太郎官房副長官=9日午後、首相官邸記者会見する野上浩太郎官房副長官=9日午後、首相官邸

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