飛翔体は「弾道ミサイル」=日米断定、国連決議違反-北朝鮮は長距離攻撃訓練と発表

政治・外交

【ワシントン、ソウル時事】米国防総省は9日、北朝鮮が同日発射した短距離ミサイルとみられる飛翔(ひしょう)体について、「複数の弾道ミサイル」だったと断定した。岩屋毅防衛相も「短距離弾道ミサイルを発射したとみられる」と述べた。弾道ミサイルの発射は国連安保理決議違反となり、非核化をめぐる米朝協議の行方に影響を与えそうだ。

国防総省は声明で、米東部時間の9日未明、北朝鮮が北西部から弾道ミサイルの発射実験を実施したと発表。ミサイルは東方に「300キロ以上」飛行し、海上に落下したと述べた。岩屋防衛相は10日の記者会見で、「国連安保理決議に明白に違反するもので、誠に遺憾だ」と北朝鮮を非難した。

北朝鮮は今月4日、9日と相次いで飛翔体を発射したが、米韓当局はこれまで弾道ミサイルとは特定していなかった。弾道ミサイルの発射は、2017年11月29日の大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」以来となる。

一方、朝鮮中央通信は10日、北朝鮮の西部戦線防衛部隊で9日、「さまざまな長距離の打撃(攻撃)手段」の訓練が行われ、金正恩朝鮮労働党委員長が立ち会ったと伝えた。韓国軍はこれより先、北朝鮮が北西部の亀城周辺から短距離ミサイルと推定される飛翔体2発を東方向に発射したと発表していた。

朝鮮中央通信の報道は「長距離打撃手段」の詳細に触れていないが、10日付の朝鮮労働党機関紙・労働新聞(電子版)は移動式発射台から攻撃手段が発射される写真などを掲載した。

同通信によると、訓練は「迅速対応能力の検証」などを目的に行われ、正恩氏は結果に満足の意を表明。「戦闘任務遂行能力をさらに向上させ、いかなる不意の事態にも対処できるよう、態勢を維持しなければならない」と強調したという。

9日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が指導した西部戦線防衛部隊の火力打撃(攻撃)訓練(朝鮮通信・時事)9日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が指導した西部戦線防衛部隊の火力打撃(攻撃)訓練(朝鮮通信・時事)

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