温室ガス把握で新指針=各国の排出量「見える化」-IPCC

政治・外交

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は13日、各国の温室効果ガス排出量を算定するための新たな指針を公表した。12日まで京都市で開かれていた総会で採択された。2020年以降の地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の実現に向けて、世界各国の温室ガス削減量をより正確に把握し、「見える化」するための共通ルールとなる。

13日午前に記者会見したIPCCの李会晟議長は「新指針の目的は、先進国も発展途上国も排出量を報告するプロセスの透明性を高めることだ。そうなることでパリ協定の実現につながる」と、意義を強調した。

新指針では、温室ガス排出量を正確に把握するため、日本が得意とする人工衛星を活用した手法が盛り込まれた。宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが打ち上げた温室ガス観測技術衛星も紹介された。日本政府は、6月末に大阪市で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に向け、温暖化対策への積極姿勢や貢献のアピールにつなげたい考えだ。

現在、各国は主に06年に策定された指針に基づき、温室ガスの排出量を算定している。統計データなどを基に、主要な温室ガスである二酸化炭素やメタンガスの排出量を推計するといった手法が盛り込まれている。

ただ、発展途上国などでは推計に用いる統計データが不十分な場合がある。このため新指針は、衛星を活用して得られた数値と推計値を比較することで、途上国でも客観的に排出量を把握できるようにした。

温室効果ガスを算定するための新指針をまとめ、記者会見するIPCCの李会晟議長(右から3人目)ら=13日午前、京都市温室効果ガスを算定するための新指針をまとめ、記者会見するIPCCの李会晟議長(右から3人目)ら=13日午前、京都市

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