大津2人死亡事故を受け、各地で園児に安全教育=散歩ルート緊急点検も

社会

大津市で散歩中の保育園児に軽自動車が突っ込み、2人が死亡した事故を受け、全国の警察はドライバーの啓発を強化するとともに、園児らの安全教育にも力を入れ始めた。交通問題に詳しい識者は「歩行者の死亡事故は減少傾向にあるが、欧米に比べると依然高い。今回のような事故は珍しくなく、誰でも加害者になり得る」と警鐘を鳴らす。

大阪府東大阪市の市立若江幼稚園では13日午後、府警河内署員約10人が帰宅する園児と保護者に横断歩道の渡り方などを指導した。4歳の娘が通う吉本奈緒さん(38)は「とても人ごとと思えない事故。子供といるときは周囲に注意を払って歩きたい」と話した。

府警では事故後、保育園の散歩コースなどの危険性を把握するよう全署に緊急通知。府警幹部は「警察は道路ごとの事故情報を保有しており、地域の事情を把握して対策につなげるのは重要な仕事だ」と語る。

11日からは春の全国交通安全運動が始まっており、各地でも対策が進む。

福井県警では、敦賀署員が敦賀市職員らと市立幼稚園の散歩コースを実際に歩き、危険な場所がないか調べた。長野県警もJR茅野駅近くで、茅野署員が登校中の児童らに交差点の渡り方を指導し、ドライバーにも注意喚起を促した。

交通安全白書によると、交通事故死者数に占める歩行者の割合は、米仏独などが2割を下回るのに対し、日本は4割弱と突出している。安部誠治関西大教授(交通論)は「今回のような事故はどこでも起き得る。衝突被害軽減ブレーキなど自動車側の改良、歩道への防護柵の整備などを進めていくべきだ」と指摘している。

大阪府警の交通安全指導を受ける幼稚園児と保護者=13日午後、東大阪市大阪府警の交通安全指導を受ける幼稚園児と保護者=13日午後、東大阪市

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