大規模緩和、来春以降も=国内経済「拡大基調続く」-日銀総裁、内外情勢調査会で

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日銀の黒田東彦総裁は17日、東京都内で開かれた内外情勢調査会で講演し、現行の大規模な金融緩和政策をめぐり、早くても2020年春ごろまでは続けると先月決めたことについて「この期間を超えて維持する可能性が十分ある」と語った。金融市場の一部で来春の緩和縮小観測がくすぶる中、景気・物価動向によっては、来春以降も緩和を継続する姿勢を強調した格好だ。

米中貿易摩擦の激化から先行き不透明感が強まっている海外経済に関しては、「減速の動きが見られる」と指摘しながらも、「このまま一方的に悪化していくとはみていない」と分析。国内経済も当面は海外経済の影響を受けるものの、21年度にかけて「拡大基調が続く」と述べた。

講演後の質疑では、大規模緩和の長期化や人口減少などを背景に「地域金融機関の基礎的な収益力は低下傾向にある」と指摘。その上で「現時点から収益力強化に取り組む必要がある」と訴え、各金融機関に統合・再編を含め対策を講じるよう求めた。

一方、財政赤字を容認する経済理論として米国で注目されている現代金融理論(MMT)については、「極端な主張で全く正しいとは思わない」と一蹴。こうした考え方は「必ず高インフレをもたらし、経済に大ダメージを与えるというのが歴史の教訓だ」と述べ、中長期的な財政規律の重要性を強調した。

内外情勢調査会で講演する日銀の黒田東彦総裁=17日午後、東京都港区内外情勢調査会で講演する日銀の黒田東彦総裁=17日午後、東京都港区

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