金融庁、西武信金に改善命令=「反社」関係者への融資判明

政治・外交

金融庁は24日、西武信用金庫(東京)に対して業務改善命令を出した。反社会的勢力の関係者への融資や投資用不動産融資の審査不備が判明。同庁は「業績優先の営業を推進するあまり、内部管理体制の整備を怠った」と指摘し、責任明確化や内部統制強化などを求める業務改善計画の提出を命じた。期限は来月28日。

西武信金は24日夕、行政処分を受けて、東京都内で記者会見。経営責任を取り、落合寛司理事長が同日付で辞任し、後任に高橋一朗常務理事が昇格する人事を発表した。高橋氏は会見で「多大な迷惑をかけ深くおわびする」と陳謝した。役員報酬を3カ月間30%減額する。

金融庁によると、西武信金では反社会的勢力との取引排除を担当する職員は1人だけだった。一部の営業店幹部は、同勢力とつながりのある周辺者に関する十分な確認を怠り、準暴力団幹部の親族に融資を実行していた。

これに関して、懸念を抱いた監査担当役員らが調査を再三要請したものの、理事長が拒否していたことも判明した。同庁は、強い発言力を有する理事長に対して十分なけん制機能が発揮されず、「内部統制が機能していない」と断定した。

投資用不動産融資では、仲介業者が持ち込んだ融資案件のうち、127件で書類改ざんの疑いがあり、西武信金は24日までに73件について改ざんを確認した。職員が外部専門家に建物の耐用年数の引き延ばしなどを指示・示唆する不適切行為も、融資対象となった258の物件で見つかった。

金融庁から業務改善命令を受け、記者会見で陳謝する西武信用金庫の高橋一朗新理事長(右)=24日午後、東京都内金融庁から業務改善命令を受け、記者会見で陳謝する西武信用金庫の高橋一朗新理事長(右)=24日午後、東京都内

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