小売業者、相次ぎ中小企業化=ポイント還元の適用対象に

経済・ビジネス

スーパーや百貨店などの小売業者の間で、資本金を5000万円以下に減らして「中小企業」に転換する動きが相次いでいる。中小企業になれば、政府が消費税増税に伴い10月に導入するポイント還元制度の適用対象になるためだ。民間企業の「名より実を取る」動きを、経済産業省は「資本政策は企業の判断」(担当幹部)と事実上容認する構えだ。

キャッシュレス取引に限り5%(コンビニなどは2%)のポイントを還元する制度は、増税される10月から9カ月限定で導入。適用対象は中小企業基本法の基準とほぼ同じで、小売業は「資本金5000万円以下または常時雇用の従業員50人以下」などとされる。

スーパーでは、サニーマート(高知市)が今月、9800万円の資本金を5000万円に減らした。ヤオマサ(神奈川県小田原市)も、1億円から3000万円への減資を6月に実施する計画だ。両社とも「ポイント還元だけが目的ではなく、政府の中小企業支援策を使えるようにするためだ」と説明する。

百貨店では、創業120年余りの八木橋(埼玉県熊谷市)が3月に減資した。「周辺のスーパーは(ポイント還元対象外の)大企業ばかりのため差別化になる」(販売促進部)としている。ホームセンターアグロ(兵庫県太子町)も6月に減資する予定で、「中小企業になるデメリットは特にない」(経理部)という。

経産省によると、ポイント還元対象の判定は、制度への参加を申請した時点の資本金が基準となる。ただ、9カ月の期間終了直後に増資して大企業に戻るなどポイント狙いが明らかな場合は、交付した補助金の返還を求める場合もあるという。

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