「長男、危害加えるかも」=小学校めぐり騒音トラブル-元農水次官、川崎事件念頭に

社会

元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者(76)が自宅で長男(44)を刺し、死亡させたとされる事件で、同容疑者が5月に川崎市で起きた児童襲撃事件を念頭に「(長男が)自分や周囲に危害を加えるかもしれないと思った」という趣旨の供述をしていることが3日、捜査関係者への取材で分かった。

警視庁によると、長男は家庭内で暴力を振るったり、事件直前に「(近くの)小学校がうるさい」と熊沢容疑者らに話したりしていたという。同庁練馬署は、小学校の騒音が原因で何らかのトラブルがあったとみて、動機を調べている。同署は同日、殺人容疑で熊沢容疑者を送検した。

事件は1日午後3時半ごろ、東京都練馬区の熊沢容疑者の自宅で発生した。同容疑者は室内にあった包丁で長男英一郎さんの胸などを刺したとして、殺人未遂容疑で現行犯逮捕された。英一郎さんはその後、搬送先の病院で死亡が確認された。

同署などによると、熊沢容疑者は妻、英一郎さんとの3人暮らし。英一郎さんは別の場所で暮らしていたが、5月下旬に自宅に引っ越してきた。事件直前、近隣の小学校であった運動会が「うるさい」と話していたという。

調べに対し、熊沢容疑者は「(英一郎さんからの)家庭内暴力があり、妻も暴行を受けていた」と供述。川崎の事件を念頭に、第三者に危害を与えないために殺害したとの趣旨の話をしているという。英一郎さんの中学時代にも家庭内での暴力があったとみられ、同署は詳しい経緯を調べる。

練馬警察署から送検される、元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者=3日午前、東京都練馬区(一部画像処理しています)練馬警察署から送検される、元農林水産事務次官の熊沢英昭容疑者=3日午前、東京都練馬区(一部画像処理しています)

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