働きながら社会貢献=「プロボノ」じわり浸透

経済・ビジネス

社会人が自らの経験や知識を生かし、企業などで働きながら社会貢献活動に取り組む「プロボノ」が注目されている。ラテン語の「プロボノパブリコ(公共のために)」の略で、若手社員を中心に、本業では味わえない体験ができるとして浸透。背景には終身雇用の揺らぎや副業の解禁といった働き方をめぐる意識の変化もある。企業側でも人材育成の一環として参加を後押しする動きが出始めた。

プロボノは米国発祥で、日本では2004年ごろから始まった。平日の昼間は通常の仕事をし、終業後や週末を利用して地方のNPO法人や自治体を支援する。

大手金融機関に勤める瀬崎真広さん(34)は、NPO法人「ZESDA」幹部として、地方活性化プロジェクトを主導。農家民宿が集まった「春蘭の里」(石川県能登町)を支援し、ホームページの立ち上げ、資金調達などを通じて海外を中心に年間100人以上の訪問者増を実現した。

瀬崎さんはプロボノが増える要因について、「分業化された大企業では個人のポテンシャルを生かし切れていない」と説明。「地方活性化に寄与することで自己実現の場になっている」と力を込める。

企業が社員のプロボノ活動を後押しする動きも拡大している。NECは10年にプロボノ関連のプロジェクトを開始した。これまで約190人が参加し、NPOや社会起業家の支援に加え、地方自治体との連携も増えているという。

日立製作所も社会的責任(CSR)活動の一環として取り組み、これまで計約80人が参加。同社は「社会問題の実態に触れる良い機会になっている」と人材育成の効果にも期待している。

「プロボノ」の魅力について語る瀬崎真広さん=4月3日、都内「プロボノ」の魅力について語る瀬崎真広さん=4月3日、都内

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