政府、「宇宙安保」強化に重点=デブリ対策で世界リード-基本計画の新工程表

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政府は4日、宇宙開発戦略本部(本部長・安倍晋三首相)の会合を首相官邸で開き、宇宙基本計画の工程表改定に向けた重点事項を決定した。「宇宙安全保障の強化」を重視し、自衛隊の宇宙領域専門部隊新設などについて宇宙航空研究開発機構(JAXA)や米国と連携して早期実現を目指す方針を明記。宇宙開発の阻害要因となるスペースデブリ(宇宙ごみ)対策で「世界をリードする」との目標も打ち出した。

首相は会合で「さまざまな分野で宇宙利用が進む中、安全保障分野でも各国が取り組みを強化している。体制整備や人材育成を加速してほしい」と指示した。

重点事項を示した文書は、宇宙開発に積極的な中国やロシアを念頭に、対宇宙兵器の開発や電波妨害、不審な人工衛星活動が見られるとして「脅威が高まっている」と指摘。昨年末策定の「防衛計画の大綱」に盛られた、宇宙空間の状況を常時監視する航空自衛隊の専門部隊や専門職種の新設について具体化の作業を進める方針を示した。

重点事項は安保と並んで「国際宇宙探査の推進」にも力点を置いた。月面への中継拠点として月周回軌道上に小型宇宙ステーション「ゲートウエー」を浮かべる米国の構想にどう参画するかを年内に決めるため、内外の調整を進めるとした。インドとの月面探査分野での連携やベンチャー企業への支援強化も盛り込んだ。

宇宙ごみの除去に関しては、日本が「世界最先端の技術を有する」と強調。今月下旬に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議で国際的な取り組みを呼び掛ける方針も示した。

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