三菱重工、加ボンバルと買収交渉=小型ジェット機事業

経済・ビジネス

三菱重工業は5日、カナダ航空機大手ボンバルディアと小型機事業の買収で交渉していることを明らかにした。三菱重工は傘下の三菱航空機(愛知県豊山町)が国産初の小型ジェット旅客機「MRJ(三菱リージョナルジェット)」の開発を進めており、ボンバル社の技術や顧客基盤を活用し、事業を強化する狙いだ。

買収交渉の対象はボンバル社の「CRJ」と呼ばれる50~100席程度の小型ジェット機事業で、MRJで想定する70~90席程度の席数とも重なる。三菱重工は5日、「(買収)交渉を進めているのは事実だ」とのコメントを出した。

米メディアによると、早ければ現地時間17日にパリで開幕する航空ショーまでに、交渉がまとまる可能性がある。

MRJは当初、2013年に初納入の計画だったが、設計見直しなどの影響で納期を5回延期。現在は20年半ばの全日本空輸への初納入を目指して開発が続いている。受注は仮契約も含めて407機にとどまる。先行するボンバル社から顧客対応のノウハウなどを取り入れ、納入後のサポート体制を強化する狙いもある。

小型旅客機市場は、ボンバル社とブラジルのエンブラエルの寡占状態が続いてきた。しかし、開発費負担増で経営不振に陥ったボンバル社は昨年7月、100~150席程度のジェット機事業を欧州航空機大手エアバスに事実上売却。エンブラエルも小型旅客機部門を米ボーイングに売却する計画で、市場の勢力図は大きく変容している。

MRJの開発をめぐっては、元従業員を採用して機密情報を不正に入手したとして、ボンバルディアが三菱航空機などを提訴。両社は法廷闘争を続けているが、買収が成立すれば解決に向かう可能性がある。

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