ロシア北極圏LNGに出資=三井物産など7日に基本合意

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【サンクトペテルブルク時事】三井物産と石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)がロシアによる北極圏の液化天然ガス(LNG)開発事業に参加する方向でロシア天然ガス大手ノバテクと基本合意することが6日、分かった。ロシアのサンクトペテルブルクで6日開幕の国際経済会議に合わせて三井物産の安永竜夫社長らが訪ロし、7日にノバテクと出資方針などについて覚書を交わす。

この事業は北極圏のヤマル半島付近で計画する「アークティック(北極)2」で、事業費は約255億ドル(約2兆7600億円)。年間生産能力は1980万トンを予定し、2023年ごろの稼働開始を目指している。

北極2をめぐっては、北方領土問題の解決に意欲を示す安倍政権が領土交渉を前進させるための日ロの大型経済協力案件として、三井物産などの出資に期待していた。政府はJOGMECを通じて民間出資分を支援する方針。今月下旬に大阪市で開催される20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた日ロ首脳会談で成果をアピールしたい考えだ。日本側の出資額は最終的に数千億円規模になる見通しだ。

ただ、かつて三井物産などはロシア極東サハリン沖の石油・天然ガス開発事業で環境問題を理由に権益譲渡を余儀なくされたことがある。ウクライナ問題をめぐり、欧米の対ロ経済制裁は続いており、北極2が制裁の対象となる懸念も残る。

北極2でノバテクは60%を出資。残り40%について外部の出資を募っていたが、フランス石油大手トタルが10%を出資し、4月には中国海洋石油(CNOOC)と中国石油天然ガス(CNPC)の子会社が計20%の出資を決めている。

地球温暖化の影響で北極圏の氷が減り、北極海航路の利用拡大が期待されていることからロシアは北極圏の資源開発に力を入れている。

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