政府、「安保破棄」打ち消し=日米同盟への打撃懸念

政治・外交

日本政府は25日、トランプ米大統領が日米安全保障条約の破棄に言及したとの米通信社報道を打ち消し、日米同盟は健在であると強調した。報道を放置すれば、同盟の信頼性に疑義が生じて日本の安全保障環境に響くだけでなく、日米関係を外交の基軸に据える安倍政権にとって打撃になりかねないとの懸念がある。

「報道にあるような話は全くない」。菅義偉官房長官が25日の記者会見で米報道についてこう語ると、外務省幹部もホワイトハウスから報道を否定する説明があったと強調。別の幹部も「フェイク(偽)ニュースだ」と断じるなど一斉に火消しに走った。

これまでトランプ氏の奔放な言動が報じられても直接論評しないのが日本政府の対応だったが、今回は米側の「説明」を基に明確に否定した。日米安保は日米同盟の根幹だけに、報道内容が独り歩きすることへの危機感の大きさがうかがえる。

もっとも、トランプ氏は2016年の大統領選中に「日米安保条約は不公平」と発言。在日米軍の駐留経費の全額負担を要求し、米軍撤退もあり得るとの考えを示していた。今回の報道は、同盟国への防衛費負担に不満を募らせてきたトランプ氏の過去の主張の延長線上にあるとも言える。

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