諫早「非開門」確定=最高裁で初、干拓訴訟-漁業者側上告退ける

社会

国営諫早湾干拓事業(長崎県)で有明海の漁業環境が悪化したとして、長崎、佐賀両県の漁業者が国に潮受け堤防の開門などを求めた2件の訴訟で、最高裁第2小法廷(菅野博之裁判長)は26日付で、漁業者側の上告を退ける決定をした。「非開門」とした二つの判決が確定した。いずれも4裁判官全員一致の意見で、「上告理由に当たらない」とした。開門の是非が争われた訴訟の判決が最高裁で確定するのは初めて。

開門しないまま問題解決を目指す国の姿勢に沿った判断。決定は「非開門」の流れを強く後押しし、開門を求める漁業者側と国の協議の行方に影響を与えそうだ。

最高裁で確定した一つは、2015年9月の福岡高裁判決。高裁はタイラギ漁とアサリ養殖での漁業被害を認めたが、「被害と堤防閉め切りに因果関係は認められない」と判断、開門請求を棄却した。一審長崎地裁が一部漁業者について認めた損害賠償も取り消した。

もう一つは、干拓地の営農者と国が争った訴訟で「開門差し止め」を命じた17年4月の長崎地裁判決。原告、被告双方が受け入れたが、補助参加人だった漁業者が当事者として訴訟に加わる「独立当事者参加」を申し立てて控訴していた。

最高裁は、新たな訴訟を起こすべきだとして申し立てを却下し、控訴を認めなかった福岡高裁判決を支持した。

諫早湾干拓事業で建設された潮受け堤防北部排水門。手前は諫早湾=2013年12月、長崎県諫早市側から撮影諫早湾干拓事業で建設された潮受け堤防北部排水門。手前は諫早湾=2013年12月、長崎県諫早市側から撮影

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