みかじめ料、店側も即罰則=五輪控え、暴排強化-「半グレ」適用外、課題も・警視庁

社会

2020年東京五輪・パラリンピックを控え、警視庁が繁華街からの暴力団排除を強化している。歌舞伎町、六本木など東京都内の繁華街29地区を「暴力団排除特別強化地域」に指定。地域内でみかじめ料などを受け取った暴力団と支払った店側を即座に罰則の対象とする都の改正暴力団排除条例が都議会で成立した。10月1日施行で、店側が暴力団との関係を断ち切ることが期待される。

みかじめ料などについては、現行の暴排条例にも暴力団と店側に対する罰則はあるが、勧告、公表、行政命令と手続きを踏み、それでも従わない場合のみ適用される。これまで適用した例はないという。改正条例では、暴力団と店側双方とも即座に罰則(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)の対象となる。

民事介入暴力対策に詳しい依田竜典弁護士は「恐怖心や、長年続く慣習で必要経費などと考え支払ってきた店側にとって、直罰規定は支払いを断る理由となり、店側の保護につながる」と効果を期待する。

一方、暴排条例や暴力団対策法の適用を受けない「半グレ」と呼ばれる不良集団がみかじめ料の取り立てを行うケースも増えてきており、課題となっている。

警視庁は今月、港区赤坂で飲食店従業員の男性に因縁を付け暴行を加えたとして、暴力行為等処罰法違反などの疑いで男6人を逮捕した。6人のうち数人は大阪・ミナミでぼったくり店を営むなどしていたとされる大阪府の半グレ集団の出身で、背景にはみかじめ料をめぐるトラブルがあったとみられる。

警視庁によると、こうしたケースの場合、暴力団との共謀が認定されれば、改正暴排条例を適用して罰則を科すこともできる。ただ、半グレ単体でみかじめ料などを要求して受け取っていた場合は、条例の適用外となる。ある捜査幹部は「半グレを取り締まる新たな法的枠組みの検討も必要ではないか」と指摘する。

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