商業捕鯨に高まる期待=老舗居酒屋でイベント-各国料理新メニューも

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31年ぶりに再開される商業捕鯨を受け、飲食業界でクジラ肉の流通促進への期待が高まっている。老舗店では再開を祝うイベントが開かれ、食材としてなじみの薄かった中華料理やイタリアンでも新メニューが登場するなど、盛り上がりを見せている。

クジラの刺し身や鍋料理を食べられる創業50年の老舗居酒屋「樽一」(東京都新宿区)では6月28日、商業捕鯨再開を祝うイベントが行われ、各テーブルに竜田揚げが無料で振る舞われた。「(再開は)非常に大きな第一歩。クジラがまた日常に戻り、みんなが気軽に食べられることを願っています」と佐藤慎太郎店長がアナウンスし、音頭に合わせて来店客が一斉に乾杯した。

客の男性(63)は「捕鯨に反対する声もあるが、生態系を保つには一定の捕獲が必要だ」と述べ、「出身地の長崎では正月に必ずクジラを食べていた。昔のように安く食べられるようになってほしい」と期待した。

横浜中華街の「清香園」では、数年前からクジラ肉を使ったメニューの開発に取り組んできた。「中華料理では新しい食材で、面白い」(高谷清店長)。下ごしらえでクジラ肉特有の臭みを消し、赤身肉を使った四川風辛子煮や空揚げの黒酢あんかけなど5種の新メニューが加わる。

東京都新宿区のイタリア料理店「クロチェッタ」でも、カルパッチョやパスタなど3種の新メニューが登場。赤身肉の塊を使ったメイン料理「黄金焼き」は、チーズをまぶすなど子供でも食べやすいよう工夫した。門脇稔オーナーシェフは「クジラを食べる文化を残し、若い世代に伝えていきたい」と話した。

商業捕鯨の再開で盛り上がる、クジラ料理を提供する老舗居酒屋=6月28日、東京都新宿区商業捕鯨の再開で盛り上がる、クジラ料理を提供する老舗居酒屋=6月28日、東京都新宿区

商業捕鯨の再開を前に、クジラ料理を楽しむ人たち=6月28日、東京都新宿区商業捕鯨の再開を前に、クジラ料理を楽しむ人たち=6月28日、東京都新宿区

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