勝敗ライン、与党53議席?=改憲3分の2まで86-参院選【19参院選】

政治・外交

4日に公示される参院選(21日投開票)の結果は、安倍晋三首相の政権運営に影響する。首相は勝敗ラインについて、非改選を合わせ過半数を確保できる与党53議席を主張するが、与党内には改選議席の過半数である63と唱える声もある。一方、首相が宿願とする憲法改正に必要な3分の2を維持するには改憲勢力で86議席が必要で、ハードルは高い。

首相は2日、自民党本部で甘利明選対委員長、萩生田光一幹事長代行と相次いで協議。全体の勝敗を左右する改選数1の1人区のうち、激戦区、重点区を中心に首相が応援に入ることを決めた。

今回の参院選の改選数は124で、その過半数は63。非改選を含めると定数245、過半数は123となる。与党の非改選議席は自民が56、公明が14の計70。自民は67獲得で単独過半数に達する。

首相は勝敗ラインについて、非改選を含めて「与党で過半数」と設定しており、53議席が必要となる。公明党が目標の13議席を得ると仮定すると、自民は改選67議席を40まで減らしても到達する計算。自民党が惨敗した1989年、2007年に次ぐ低水準だ。

ただ、二階俊博幹事長は改選過半数を提唱。萩生田氏も2日、記者団に「改選数の半分はしっかり取っていくのが目標だ」と二階氏に同調した。甘利氏は与党で「安定多数」を目標に掲げる。参院事務局によると、改選・非改選計129議席に相当し、首相と二階氏の中間に位置する。

こうした認識の違いについて、党幹部は「あえて振れ幅をつくり、どうにでも取れるようにしている」と明かす。今回は大勝した13年当選組が改選を迎え、議席維持が困難なため、執行部の責任を問われないよう予防線を張っている格好だ。

改憲の国会発議の要件である3分の2ラインは、定数増に伴い164議席となる。与党に、首相が「改憲勢力」と見なす日本維新の会と無所属議員2人を加えた非改選は78で、3分の2維持には86議席が必要だ。自民党幹部は「取れたらいいなという程度。議席を確保して強引に進めようとは思っていない」と強調した。

立憲民主党の辻元清美国対委員長は2日、記者団に「参院でねじれをつくりたい」と語った。だが、自公を52議席以下に追い込むのは相当な難関で、立憲の枝野幸男代表は「(候補の)全員当選を目指す」と述べるにとどめている。

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