「老後2000万円」波紋広がる=有権者、年金制度にも不安-参院選【19参院選】

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老後資金が2000万円不足すると試算した金融庁審議会の報告書を受け、参院選の争点に急きょ浮上した年金問題。不安を感じて投資セミナーに通い始めた現役世代や、アベノミクスの恩恵が行き届かない地方の求職者たちは、投票先に頭を悩ませている。

マネースクール「ファイナンシャルアカデミー」(東京都千代田区)が開催している初心者向けの資産運用講座には30~50代を中心に約50人が集まり、熱心に聞き入った。講師の小野原薫さんは「幅広い年代で関心が高まっている。『やらなければいけないのは分かるが、何をしたらいいのか分からない』という声が多い」と話す。

「2000万円問題」をきっかけに受講を決めたという埼玉県上尾市の会社員菊地しのぶさん(44)は「自分たちの世代は本当に老後資金が足りないのではないかと不安。社会保険も今のまま維持できるとは思えない。参院選では先々の見通しを考えてくれているところに入れたい」と真剣な表情で語る。

一方、5月の有効求人倍率が北海道と並んで全国最低だった高知県。高知市のハローワークを訪れた無職男性(33)は「自分が2000万円を本当にためられるか不安。自分たちの世代は年金ももらえるか分からず、老後が心配だ」と打ち明ける。

軽度の知的障害がある長男の代わりに来たという同県南国市のパートの女性(63)は「今の少ない年金では定年になっても働かないといけない。消費税が上がれば、切り詰めてぎりぎりの生活。貯蓄なんて到底無理」と頭を抱える。

投票先はまだ決めていないというが、「雇用や最低賃金を上げる取り組みをしてくれる人がいい。障害者の雇用枠が広がればいろいろチャレンジできる」と話した。

マネースクール「ファイナンシャルアカデミー」の投資セミナーを受講する人たち=6日、東京都千代田区マネースクール「ファイナンシャルアカデミー」の投資セミナーを受講する人たち=6日、東京都千代田区

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