新国際秩序の構築急務=保護主義の懸念増大-通商白書

経済・ビジネス

世耕弘成経済産業相は16日の閣議に2019年版の通商白書を報告した。トランプ米政権の自国第一主義の貿易政策を念頭に「保護主義に対する懸念が高まっている」と明記。内向きの姿勢を強める米国を孤立させないような「新たな国際秩序を構築することが急務だ」と指摘し、世界貿易機関(WTO)改革の重要性などを訴えた。

白書は米国が昨年、「安全保障上の脅威」を理由に輸入鉄鋼製品などへの追加関税を適用し、中国に制裁関税を発動したことを紹介。この背景に、中国の自国企業優遇措置、米中のハイテク分野の覇権争いなどがあると言及した。

また、世界的に「自由貿易への懐疑、経済格差への不満が高まっている」と分析。「保護主義台頭の歯止め」と位置付けられてきたWTOや20カ国・地域首脳会議(G20サミット)といった国際協調の枠組みについて「機能を十分に果たせていない」との見方を示した。その具体的な例として、昨年のG20サミットで、米国の反対を受け首脳宣言に「保護主義と闘う」との文言が初めて盛り込まれなかったことを取り上げた。

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