「小説盗んだから放火」=犠牲者大半、CO中毒か-京アニ火災で現場検証・府警

社会

京都市伏見区にあるアニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオで33人が死亡した火災で、現場で確保された男(41)が「小説を盗んだから放火した」という趣旨の話をしていたことが19日、捜査関係者への取材で分かった。作品盗用を思い込み、入念に計画した上で襲撃した疑いがあり、京都府警捜査1課は殺人と現住建造物等放火などの疑いで現場検証。遺体の身元確認を急ぐとともに、やけどで搬送された男の回復を待って事情を聴き、全容解明を進める。

火災は18日午前10時半ごろ発生。男が「死ね」と叫んだ直後に爆発が起こり、鉄骨コンクリート3階建ての延べ約690平方メートルが全焼した。33人が死亡し、負傷した35人が病院に搬送された。

捜査関係者によると、遺体の大半は損傷が激しくなく、一酸化炭素(CO)中毒が死因の可能性がある。

総務省消防庁によると、スタジオには消火器と非常警報設備があり、2018年10月の立ち入り検査で法令上の不備はなかった。同年11月には消火や避難訓練をしていたという。

捜査関係者によると、男は1階正面玄関から建物に侵入。少し入ったところでバケツのようなものに入ったガソリンをまき、ライターで火を付けたとみられ、現場から携行缶や台車が見つかった。スタジオ前の路上にはかばんが落ちており、複数の包丁が入っていた。

現場から約100メートル離れた路上で確保された際、男は「小説を盗んだので、液体をまいて火を付けた」という趣旨の話をした。同社での勤務歴はなかったという。

火災から一夜明けた「京都アニメーション」のスタジオ=19日午前、京都市伏見区火災から一夜明けた「京都アニメーション」のスタジオ=19日午前、京都市伏見区

アニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオで、現場検証する京都府警の捜査員ら=19日午前、京都市伏見区アニメ制作会社「京都アニメーション」のスタジオで、現場検証する京都府警の捜査員ら=19日午前、京都市伏見区

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