安倍首相、患者家族に謝罪=ハンセン病「差別根絶へ全力」

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安倍晋三首相は24日午前、ハンセン病患者・元患者の家族らと首相官邸で面会した。家族への賠償を国に命じた熊本地裁判決の控訴見送りを踏まえ、原告団長の林力さん(94)ら家族に「政府を代表して心からおわびを申し上げる」と直接謝罪。原告以外の家族にも補償措置を講じる方針を説明した。

首相は「ハンセン病に対する極めて厳しい差別と偏見は、皆さまにも向けられてきた。長い間、大変な苦痛と苦難を強いることとなってしまった」と指摘。「(家族との)協議の場を速やかに設け、一緒に差別、偏見の根絶に向け政府一丸となって全力を尽くすことを約束する」と語った。

林さんは、首相の控訴見送りの判断について「私たちに光を与えてくださった」と評価。「現在もハンセン病への偏見、差別は続いている。社会の誤った認識をただす啓発と教育に、国の総力を挙げて取り組んでほしい」と要請した。

首相は林さんら原告団代表一人ひとりの手を取り、頭を下げた。原告団からは「ありがとうございました」との声が聞かれた。

菅義偉官房長官はこの後の記者会見で、新たな補償措置の内容について「協議の場などを通じ、引き続き家族の皆さまの声に耳を傾けながら早急に検討していく」と説明した。

政府は12日、家族が受けた苦痛と苦難について「改めて深く反省し、心からおわび申し上げる」との首相談話を閣議決定した。

ハンセン病患者・元患者の家族らと面会し、握手する安倍晋三首相=24日午前、首相官邸ハンセン病患者・元患者の家族らと面会し、握手する安倍晋三首相=24日午前、首相官邸

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