安倍外交が再始動=アフリカ会議など準備本腰-「拉致」「領土」レガシー意識

政治・外交

参院選で勝利した安倍晋三首相が外交を再始動させた。8月から10月に重要日程が目白押しで、北朝鮮による日本人拉致問題や北方領土交渉など懸案に引き続き粘り強く取り組む意向。これらは政権のレガシー(政治的遺産)づくりとしても重視しており、自民党総裁の任期切れが約2年先に迫る中、解決へ道筋をつけられるかが焦点だ。

首相は23日、8月下旬に横浜市で開く第7回アフリカ開発会議(TICAD)に向けた閣僚会議を開催。国連総会のムハンマドバンデ次期議長とも会談し、一連の外交準備を本格化させた。

TICADは1993年以降、日本が主導して国連などと共催する国際会議で、アフリカ各国首脳らが一堂に会する。首相は閣僚会議で「アフリカ開発を議論する世界で一番歴史あるフォーラムだ。インパクトのある取り組みを打ち出せるよう準備に万全を期してほしい」と指示した。類似の会議を開く中国が圧倒的な資金力で存在感を強める中、日本が看板の「質の高いインフラ」整備や人材育成でどう高評価につなげるかが課題だ。

首相はTICAD直前にフランスで先進7カ国(G7)首脳会議、9月下旬に米ニューヨークで国連総会に出席。現地でトランプ米大統領と会談する見通しだ。中東ホルムズ海峡などでの船舶護衛を目的とした米国提唱の有志連合構想や日米貿易交渉といった難題が待ち構える。

ニューヨークでは、米国と対立を深めるイランのロウハニ大統領とも会い、緊張緩和に向け外交努力を継続する考えだ。

国連総会出席は7年連続となる。首相は23日のムハンマドバンデ氏との会談で安全保障理事会改革などをめぐり意見交換。拉致問題の早期解決に協力を求め、支持を得た。

首相は9月上旬にロシア極東ウラジオストクで開かれる東方経済フォーラムに出席し、プーチン大統領と会談する予定。ロシア側の態度硬化で手詰まり感が漂う北方領土交渉の仕切り直しが求められる。

10月には天皇陛下の即位を内外に宣言する「即位礼正殿の儀」参列のため来日する各国元首らと「即位外交」を展開する。

ムハンマドバンデ次期国連総会議長(左)の表敬を受け、握手する安倍晋三首相=23日午前、首相官邸ムハンマドバンデ次期国連総会議長(左)の表敬を受け、握手する安倍晋三首相=23日午前、首相官邸

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