有志連合、慎重に対応=日本政府、欧州の動向見極め

政治・外交

中東ホルムズ海峡などの安全確保を目的とする有志連合への参加について、日本政府は慎重に対応を検討する方針だ。緊張緩和に向けた外交努力を優先させてきた経緯もあり、自衛隊派遣には消極論が根強い。欧州主要国の動向やイラン情勢の推移を見極めつつ時間をかけて判断する。

海上自衛隊の護衛艦を派遣する場合、自衛隊法に基づく海上警備行動や海賊対処法に基づく活動などが選択肢となる。ただ、海上警備行動では日本に関わりがない外国船は護衛の対象外になるなど制約が多く、政府関係者は「自衛隊を出すのはなかなか難しい」と語る。

安倍晋三首相はイランとの伝統的友好関係を踏まえ、6月に同国を訪問するなど仲介外交を展開してきた。それだけに外務省などには「イラン包囲網」の色彩が濃い有志連合に抵抗感が強い。ポンペオ米国務長官は日本などの国名を挙げて参加を迫ったが、菅義偉官房長官は26日の記者会見で「関係国とも連携して情報収集を行いながら情勢を注視している」と述べるにとどめた。

一方でホルムズ海峡の安定は日本のエネルギー確保に極めて重要。トランプ大統領が日米安全保障体制について「不公平だ」と不満を漏らしていることもあり、単純に拒否できないのが実情だ。30日に始まる東南アジア諸国連合(ASEAN)関連外相会議に合わせた日米外相会談などの機会に日本の貢献策について協議するとみられる。

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