広がる「快眠経営」=睡眠の質改善に商機も

経済・ビジネス

社員の健康を保つため、「睡眠」に着目する企業が増えている。社員の睡眠習慣改善や休憩中の昼寝の推奨に取り組む例が相次ぐほか、ITを活用して快適な眠りに導く「スリープテック」市場に商機を見いだそうとする企業も多い。寝苦しい夜が続く中、快眠への関心は熱を帯びている。

ロート製薬は7月から、社員40人を対象に睡眠習慣を3カ月で改善させる取り組みを試行している。マットレスの下にシート状の専用デバイスを敷き、寝付くまでの時間や深い眠りの時間を計測。睡眠の質を点数化し、課題や助言をスマートフォンで通知する。

同社が昨年10月に行った調査では、社員の半数以上が睡眠に何らかの不満を抱え、6割が日中に強い眠気を感じると回答。「生産性向上や安全管理の面で睡眠は重要だ」として、社員に改善を促すことを決めた。

睡眠重視の企業が増えたのは、寝不足が心身に悪影響を及ぼす「睡眠負債」が取り沙汰された2017年前後だ。ダイドードリンコ(大阪市)は同年11月から、昼休みにコーヒーを飲み、15分程度昼寝をするよう勧めている。覚醒効果が15~20分後に表れるカフェインの特性に注目し、すっきりと目覚めて仕事を再開できるという。

睡眠関連の事業に注力する企業も増えている。パナソニックは、人工知能(AI)を活用し、睡眠のリズムに合わせて温度や光を自動調整するエアコンや照明を「睡眠家電」として展開する。昨年3月には寝具大手西川(東京)と連携し、快適な睡眠環境を実現するサービスを検討中だ。

コーヒーを飲んで15分の昼寝を勧めるダイドードリンコ=8月7日午後、大阪市北区コーヒーを飲んで15分の昼寝を勧めるダイドードリンコ=8月7日午後、大阪市北区

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