スパコン「京」がきょう運用終了=本格稼働から7年-理研

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理化学研究所(神戸市)のスーパーコンピューター「京(けい)」が16日に運用を終了する。2012年に本格稼働して以降、複雑なシミュレーションが可能な京は、ナノテクノロジーや防災などさまざまな研究に活用されてきた。日本の科学技術の象徴は、京の100倍以上の計算能力を目指す後継機「富岳(ふがく)」に引き継がれる。

京は約1100億円の国費を投じ、理研と富士通が共同開発した。8万個以上のCPU(中央演算処理装置)を搭載し、本格運用前の11年11月に世界で初めて1秒間に1京(1000兆の10倍)回を超える計算速度を達成した。

スパコンの性能ランキングでは15年6月以降、9回連続で1位を獲得。民主党政権下の事業仕分けで「2位じゃ駄目なのか」と指摘されたこともあったが、台風の発達やゲリラ豪雨の発生を予測するなど多くの実績を挙げ、医薬品の開発などにも活用された。

スパコンをめぐっては、世界各国が開発競争にしのぎを削り、最新ランキングで京は20位にとどまる。トップ5は米国と中国で占められ、京の跡地に設置され、21年の運用開始を予定する富岳が再び存在感を示すことができるか注目される。

京は16日に大学や企業の研究者らの利用を終了し、理研は30日にシャットダウンする際、式典の開催を予定している。

運用終了を控えた夏休み期間中には、中高生らを対象とした見学会などが開かれ、多くの子供たちの姿でにぎわった。

中高生が京を使って計算を体験する企画も開催され、プログラミングを学ぶ約20人が参加。京を研究者以外が使うのは初めてといい、担当者は「今年が最後ということで京に触れてもらった。将来スパコンの利用や設計に携わってもらえたら」と話した。

理化学研究所のスーパーコンピューター「京」を見学する高校生ら=7日、神戸市理化学研究所のスーパーコンピューター「京」を見学する高校生ら=7日、神戸市

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