ラグビーチーム発祥の記念碑=W杯決勝舞台の横浜に-幕末、英国人が設立

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幕末に英国人によるアジア初のクラブチームが設立された「ラグビー発祥の地」を示す記念碑が、横浜中華街の一角に完成し、5日に除幕式が開かれた。横浜市は、アジア初開催となる20日開幕のラグビーワールドカップ(W杯)で、決勝戦など7試合の舞台となる。記念碑設置に関わったラグビー関係者は「試合と併せて記念碑もぜひ見に来てほしい」と期待している。

日本人によるラグビーは、慶応大の英語講師E・B・クラーク氏が1899年、学生に教えたのが発祥とされる。

一方、英国人が設立した「横浜フットボールクラブ」の後継団体のメンバー、マイク・ガルブレイスさん(72)は、まげを結った日本人を前に外国人がラグビーをプレーする雑誌のイラストを知人から入手。興味を持って調べたところ、ラグビーとサッカーが未分化だった1866年、横浜開港後に日本へ来た英国の民間人や駐屯兵により、当時の外国人居留地で同クラブが設立されたことを記した英文記事を発見した。

ガルブレイスさんは記事などを英国の世界ラグビー博物館に送って照会。同館が2015年、同クラブをアジア最古のラグビークラブと認定した。

これを受け、ガルブレイスさんと親交のある神奈川県ラグビー協会の長井勉さん(70)が記念碑設置の活動を始め、目標の300万円を上回る寄付を集めた。建立場所は、居留地の一角だった横浜中華街の山下町公園に決まった。

同公園のある場所ではかつて、慶大のクラーク氏の父がパン店を営んでいたという。長井さんは「クラーク氏につながりがある場所に記念碑を建てることになり、縁を感じる」と話している。

ガルブレイスさんは式後の会見で「『石の上にも3年』ということわざがあるが、わたしは『石の上にも10年』。今日石から下りられて、うれしい」と笑顔で語った。

「日本ラグビー発祥地 横浜」記念碑の除幕式で写真に納まる(左から)林文子横浜市長、日本ラグビーフットボール協会の森重隆会長と岡村正名誉会長、黒岩祐治・神奈川県知事=5日午前、横浜市「日本ラグビー発祥地 横浜」記念碑の除幕式で写真に納まる(左から)林文子横浜市長、日本ラグビーフットボール協会の森重隆会長と岡村正名誉会長、黒岩祐治・神奈川県知事=5日午前、横浜市

1874年発行の英雑誌に掲載された、ラグビーの試合のイラスト(横浜開港資料館所蔵)1874年発行の英雑誌に掲載された、ラグビーの試合のイラスト(横浜開港資料館所蔵)

記念碑設置の経緯について話す神奈川県ラグビー協会の長井勉さん=8月29日、横浜市中区の山下町公園記念碑設置の経緯について話す神奈川県ラグビー協会の長井勉さん=8月29日、横浜市中区の山下町公園

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