改憲論議「国民への責任」=消費増税、十分に目配り-安倍首相・所信表明演説

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第200臨時国会が4日召集され、安倍晋三首相は衆参両院本会議で改元後初の所信表明演説を行った。首相は「令和の時代の新しい国創り」を提唱。「その道しるべは憲法だ。しっかりと議論し、国民への責任を果たそうではないか」と述べ、衆参両院の憲法審査会で憲法論議を進めるよう与野党に訴えた。

首相は2020年の改正憲法施行を目指す立場を変えていない。首相としては、改憲の争点化を図った夏の参院選での勝利を踏まえ、停滞する国会論議の活性化を促した形だ。ただ、野党は一部を除いて協力姿勢を見せておらず、議論が進展するかは不透明だ。

首相は演説で、1日からの消費税率引き上げに関し「影響には十分に目配りしていく」と指摘。米中貿易摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱にも触れながら「下振れリスクが顕在化する場合には機動的かつ万全の対策を講じる」と語り、必要なら追加の景気下支え策を検討する考えを示した。

首相は「全ての世代が安心できる社会保障制度を大胆に構想していく」と述べ、70歳までの就業機会確保や厚生年金の適用拡大、就職氷河期世代への就労支援を進める方針を説明。ハンセン病患者・元患者家族への補償制度創設のための議員立法を後押しする考えも示した。

批判が出ている台風15号への政府の対応については「徹底的に検証する」と話した。

一方、首相は近く署名する日米貿易協定について「日米双方にウィンウィン」とアピール。「それでもなお残る農家の不安にもしっかり向き合い、十分な対策を講じる」と強調した。

関係が悪化する韓国に対しては「重要な隣国だ」としつつ「国と国との約束を順守することを求めたい」と元徴用工問題で受け入れ可能な解決策を示すよう呼び掛けた。日本人拉致問題と北方領土問題の解決にも改めて意欲をにじませた。

参院本会議で所信表明演説をする安倍晋三首相(手前)。後方は山東昭子参院議長=4日午後、国会内参院本会議で所信表明演説をする安倍晋三首相(手前)。後方は山東昭子参院議長=4日午後、国会内

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