紅葉シーズン、「早く復旧を」=登山電車、温泉配管も寸断-観光地打撃・台風19号

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台風19号による記録的な大雨は、秋の行楽シーズンを迎えた各地の観光地にも深い爪痕を残した。土砂崩れで観光客の足となる鉄道が寸断され、配管の破損で温泉を供給できないホテルも。予約のキャンセルも相次いでいるといい、紅葉の見頃を控え、打撃が広がっている。

東京都心から近い温泉街として人気の神奈川県箱根町では、箱根湯本-強羅間を結ぶ箱根登山電車が寸断され、復旧の見通しが立っていない。運行会社は振り替えバスを運行して急場をしのぐ。

同社が管理する配管が壊れ、契約する周辺のホテルや旅館が温泉の供給を受けられない状態も続く。強羅地区のホテル担当者は「これからが紅葉シーズンなので痛い。鉄道も配管も早く復旧してほしい」と頭を抱える。

土産物店を営む小川道亜さん(77)は「例年と比べてお客さんは4分の1ほどに減った。去年は行列ができるほどだったのに」と嘆く。

世界遺産の社寺や温泉が人気の栃木県日光市でも、東京と結ぶ直通の特急列車が橋の盛り土崩落の影響で運休。観光客のアクセスに支障が出ている。

ラムサール条約に登録される奥日光の湿原「戦場ケ原」を歩くことができる木道も、増水した河川に押し流されるなどして、一部区間で通行止めのままだ。大阪府から夫婦で観光に来た50代の夫婦は「せっかく40年ぶりくらいに来たのに」と残念そうに語った。

市内の温泉街にあるホテルや旅館は通常通り営業しているが、観光案内施設には台風の影響に関する問い合わせが絶えない。100人以上のキャンセルが出たホテルもある。

ただ台風から1週間がたち、徐々に予約が入り始めたといい、ホテル関係者は「(これまでは)旅行の自粛ムードがあったのではないか」と、今後の客足に期待を寄せた。

大雨による土砂崩れで押し流された箱根登山電車の宮ノ下―小涌谷間の線路=13日(箱根登山鉄道提供)大雨による土砂崩れで押し流された箱根登山電車の宮ノ下―小涌谷間の線路=13日(箱根登山鉄道提供)

木道が崩れ通行できなくなった戦場ケ原遊歩道=13日、栃木県日光市(環境省日光湯元ビジターセンター提供)木道が崩れ通行できなくなった戦場ケ原遊歩道=13日、栃木県日光市(環境省日光湯元ビジターセンター提供)

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