原発廃止に理解、勇断を=黙とう、被災者支援訴え―ローマ教皇

社会

来日中のフランシスコ・ローマ教皇は25日午前、東京都千代田区で東日本大震災の被災者と面会した。演説の冒頭、犠牲者に黙とうをささげた上で、被災者への支援継続を訴えた。東京電力福島第1原発事故を踏まえ「私たちは地球や環境の一部。将来のエネルギーに関し、勇気ある重大な決断をすることが最初の一歩だ」と促すとともに、「日本の司教たちは原発の廃止を求めた」と指摘し、これに理解を示した。

核の惨劇を繰り返さないよう主張する教皇は前日にも、被爆地の長崎、広島両市で核兵器廃絶に向けたメッセージを発信している。

教皇は演説で、津波被害や原発事故に触れ、「日本の人々の魂で、完全な復興は必ず果たせる」と強調した。そのためにも「多くの手と心を一つであるかのように一致させなければならない」と呼び掛けた。

フランシスコ教皇は、ローマ教皇として38年ぶりとなった今回の来日のテーマに「すべての命を守るため」を掲げた。日本の特徴として「美しい自然」の存在を挙げ、地球を「私たちが住む家」と呼ぶ。2015年にフィリピンで台風被災者を慰問するなど、自然災害への危機感は強い。

11年3月の東日本大震災発生当時、先代教皇のベネディクト16世は直後に祈りをささげるとともに、同年5月に使者を日本に派遣。4月のイタリアのテレビ番組で被災した7歳少女の質問を受けて「苦しむ日本の子供たちのそばにいる」と励ました。義援金やカトリック系NGOを通じた支援も行った。

東日本大震災の被災者と面会し、被災者への支援継続を訴えるフランシスコ・ローマ教皇=25日午前、東京都千代田区東日本大震災の被災者と面会し、被災者への支援継続を訴えるフランシスコ・ローマ教皇=25日午前、東京都千代田区

東日本大震災被災者と面会するフランシスコ・ローマ教皇(奥中央)=25日午前、東京都千代田区東日本大震災被災者と面会するフランシスコ・ローマ教皇(奥中央)=25日午前、東京都千代田区

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