「社会的企業」に財政支援=引きこもりや障害者の働く場―東京都

政治・外交

東京都は、引きこもりや障害などにより就労が難しい人を受け入れ、他の従業員と共に働く社会的企業「ソーシャルファーム」の普及を目指し、設立と運営を財政支援する方針を決めた。全国に先駆けた取り組みで、2020年度に、対象となる事業者の認証基準や具体的な支援策を盛り込んだ指針を策定し、早期の第1号創設を目指す。就労を望むひとり親や児童養護施設退所者、生活困窮者らも念頭に、自立に向けて働く場のモデルにしたい考えだ。

都は、ソーシャルファームの設立と活動を促進する全国初の条例案をまとめ、3日開会した都議会定例会に提出。現在審議中となっている。条例案で、ソーシャルファームを▽事業収入を主な財源として運営している▽就労困難者が相当数雇用され、他の従業員と共に働いている―と定義。認証した事業者を支援する規定を盛り込んだ。

可決後に定める認証基準で、従業員全体に占める就労困難者の割合などの要件を設ける。自立経営を基本とするため、財政支援は「立ち上げ時期」までにとどめる方針。補助金の新設を検討しており、20年度当初予算案に関連経費を計上する方向だ。経営安定化に向け事業運営のノウハウも提供する。

都は18年11月に有識者会議を立ち上げ、就労困難者への支援策を検討。今年11月に取りまとめた報告書で、海外でソーシャルファームの設立が広がっていると紹介し、「従来の福祉的就労と異なる形態として日本でも普及することが望まれる」と提言した。

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