川崎市議会、全国初のヘイト罰則条例成立=罰金50万円、来夏施行

政治・外交

道路や広場など公共の場での外国人へのヘイトスピーチ(憎悪表現)に対し、全国で初めて刑事罰を科す条例が12日、川崎市議会本会議で可決、成立した。罰則で実効性を確保する一方、対象となる「差別的言動」の要件を厳格化して、表現の自由に配慮した。2020年7月1日に全面施行する。

本会議では採決時に議員2人が退席。残る57人全員が賛成した。

「川崎市差別のない人権尊重のまちづくり条例」は、人種や国籍、性的指向などによるあらゆる差別を禁止。日本以外の国・地域の出身者やその子孫に対する差別的言動を繰り返した場合について、最高50万円の罰金を科す。

罰則対象となる差別的言動は、拡声器や看板などを使い、日本以外の国・地域にルーツを持つことを理由に、居住地からの退去や生命・自由への危害を扇動・告知したり、人間以外のものに例えるなど著しく侮辱したりすることなどと定めた。

違反者には、市長が諮問機関の意見を聴いた上で、やめるよう勧告や命令を行う。命令に従わずに違反を重ねた場合は氏名を公表し、警察・検察に告発する。

本会議では、市民への周知徹底のほか、日本人に対しても「不当な差別的言動による著しい人権侵害が認められる場合には、必要な施策、措置を検討すること」などを盛り込んだ付帯決議も可決された。

ヘイトスピーチに刑事罰を科す全国初の条例が可決、成立した川崎市議会本会議場=12日午前、川崎市ヘイトスピーチに刑事罰を科す全国初の条例が可決、成立した川崎市議会本会議場=12日午前、川崎市

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