成長へ投資、5G優遇=未婚ひとり親支援も―20年度税制改正大綱決定・与党

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自民、公明両党は12日、2020年度税制改正大綱を決定した。持続的な経済成長に向けて、企業が持つ巨額の内部留保をベンチャー企業への投資に呼び込んだり、関連技術の世界的な開発競争が激しい次世代通信規格「5G」の普及を後押ししたりといった優遇措置を柱に据えた。また、子どもの貧困対策として、配偶者と死別・離婚したひとり親の税負担を軽減する「寡婦(寡夫)控除」を未婚の人にも適用する。

今回の改正による税収額への影響はほとんどない見込み。自民党の甘利明税調会長は「課題解決型あるいは課題先取り型の改正ができた」と強調。公明党の西田実仁税調会長は、両党で意見の隔たりがあった未婚のひとり親支援での合意について「これまでの限界を突破しようと一致したのが大きかった」と振り返った。

企業の内部留保を投資に回す「オープンイノベーション税制」は、今回の改正の目玉。大企業が1億円以上(中小企業は1000万円以上)の投資をベンチャー企業に対して行うと、出資額の25%を課税所得から控除して法人税を軽減する。

5Gに関しては、大綱に「国家戦略として5Gシステム構築を進める」と明記。携帯電話事業者が基地局を整備するか、企業が敷地内などに「地域版5G」を独自に設ければ、法人税軽減の対象とする。

寡婦控除は、年間所得500万円以下の未婚のひとり親も対象に追加。課税所得から最大35万円を控除し、所得税と個人住民税を軽くする。また、寡婦控除は男性のみ年間500万円以下の所得制限を設けているが、男女間の格差をなくすため、女性にも同様の制限を設ける。控除額も、男性は一律27万円(所得税の場合)となっているのを見直し、子どもがいる場合は35万円(同)に引き上げる。

税制改正大綱が決定し、記者会見に臨む自民党の甘利明税調会長(右)と公明党の西田実仁税調会長=12日午後、東京・永田町税制改正大綱が決定し、記者会見に臨む自民党の甘利明税調会長(右)と公明党の西田実仁税調会長=12日午後、東京・永田町

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