パリ協定ルール、合意見送り=排出削減強化は明記―COP25閉幕

政治・外交

【マドリード時事】スペインの首都マドリードで開かれた国連気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)は15日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の運用ルールのうち、積み残しとなっていた温室効果ガス削減量の国際取引の仕組みについて合意を見送った。一方で、各国に温室ガス削減目標の引き上げを促す文言を会議の成果文書に盛り込み、閉幕した。

パリ協定は2020年から始まる。運用ルールは昨年のCOP24でほとんど決まっており、今回の合意見送りによる協定実施への影響はあまりない。ただ、米国の協定離脱に続き、運用ルールも完全な形で合意できなかったことは、温暖化対策をめぐる国際協調の乱れを一層印象付けた。

COP25は最終日の予定だった13日から会期を2日延長して交渉が続いた。

温室ガス削減量の国際取引は、他国への省エネ投資などで実現した削減分を、自国の達成分として計上する仕組み。交渉では削減分を互いの国で二重計上しないルールの導入をめぐり調整が続いたが、削減分が移転され自国の実績が減らされるのを嫌うブラジルやインドなどが強く反発。合意は来年以降に先送りとなった。

成果文書には「各国が20年に可能な限り最も高い野心を持って、現行の温室ガス削減目標を引き上げることを求める」との文言が入った。あくまで自発的な努力を促したもので拘束力はないものの、同年に各国は現行の目標を見直すことになっている。

何も対応しなければ厳しい批判を受けるのは必至で、日本も現在掲げる「30年度に13年度比26%削減」の扱いについて難しい判断を迫られる。来年のCOP26は英国のグラスゴーで行われる。

COP25の閉幕を宣言する議長国チリのシュミット環境相(中央)=15日、マドリードCOP25の閉幕を宣言する議長国チリのシュミット環境相(中央)=15日、マドリード

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