冬の「迷いガツオ」が人気=日本海産、超高値で高級店に

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春の「初ガツオ」など旬の時期とは違って、冬に取れるカツオに注目が集まってきた。東京の魚市場では、国産の天然クロマグロに匹敵する高値を付け、初ガツオや秋の「戻りガツオ」とは比べものにならない極上品として、都内の高級すし店などで人気となっている。

カツオは宮城県や千葉県など、太平洋側の水揚げが主流だが、冬のカツオは新潟県佐渡市や富山県氷見市など、日本海沿いの漁港で水揚げされる。研究機関によると、九州より南の海域から日本海へ向かっている群れがあるとみられ「迷いガツオ」と呼ばれている。

迷いガツオは水揚げが少なく、東京・豊洲市場(江東区)への入荷は旬の時期の1割以下で、卸値は春や秋のカツオより桁違いに高い。11月下旬以降、1キロ当たり7000円以上と、青森県大間産のクロマグロ並みの超高値を付けることもあった。

入荷が少なく「身質の良さが知られてきたこともあり、早々に売れてしまう」と豊洲の卸会社。仲卸を通じて仕入れる東京・南青山の高級すし店「鮨龍次郎」の店主・中村龍次郎さんは、「しっかりと脂が乗っていて、甘みが強い」と説明する。

同店では、1人2万5000円以上の「お任せコース」の1品として、刺し身をしょうゆベースのたれにさっと漬けた迷いガツオを提供。「お客さんからも満足いただいている」と中村さん。東京・銀座のすし店でも「3万円のコースで使っているが、マグロのトロやウニなどに引けを取らない人気」と話している。

高級魚専門店「根津松本」(文京区)では、迷いガツオが今の時期に欠かせない商品。刺し身6切れを3000円前後で販売しており、「ねっとりとした赤身と、外側の上品な脂がおいしい」と店主の松本秀樹さんも太鼓判を押す。

迷いガツオは年明け後も漁獲され、都市部などにお目見えするとみられる。魚好きなら一度は味わってみたい逸品だ。

高級マグロで知られる青森県大間産クロマグロ並みの超高値を付けることもある日本海産のカツオ=7日、東京都江東区高級マグロで知られる青森県大間産クロマグロ並みの超高値を付けることもある日本海産のカツオ=7日、東京都江東区

季節外れの冬に水揚げされ、脂乗りが良くて人気が高まっている「迷いガツオ」の刺し身=3日、東京都文京区季節外れの冬に水揚げされ、脂乗りが良くて人気が高まっている「迷いガツオ」の刺し身=3日、東京都文京区

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