皇位継承、非公式に検討=有識者から意見聴取―4月以降に本格化へ

政治・外交

政府は、安定的な皇位継承の確保策について、非公式に検討に入った。水面下で有識者からの意見聴取に着手。秋篠宮さまが継承順位1位になったことを示す4月19日の「立皇嗣の礼」以降、有識者会議の設置を含め検討を本格化させる。複数の政府関係者が明らかにした。

現在、非公式な作業は事務方トップの杉田和博官房副長官を中心に進められている。政府関係者によると、既に複数の専門家の下に担当職員を派遣して意見を収集。ベテランだけでなく、若い世代からも話を聞いているという。

これらの聴取では、小泉内閣の有識者会議が提言した女性・女系天皇の扱い▽女性皇族が結婚後も皇室にとどまる「女性宮家」の創設▽旧皇族の皇籍復帰―などについて見解を確認しているとみられる。有識者会議を設置した際は整理した聴取内容をベースに議論を開始する。

水面下で準備を進める背景には、昨年11月の大嘗祭終了後に本格的な検討を開始する予定を、今年4月の「立皇嗣の礼」後に先延ばししたことがある。政府関係者は「秋篠宮さまの継承順位が正式に定まる前に、論争の活発化は避けるべきだという意見が強まった」と説明する。安倍晋三首相は先月27日のBSテレ東の番組収録で「静かな雰囲気の中で議論を進めるべきだ」と語った。

自民党内では意見が割れている。首相を支持する保守派は男系男子の維持を訴え、旧皇族の皇籍復帰などを可能にする法整備を政府に促している。一方、二階俊博幹事長や保守派と距離を置く議員らは、男女平等の観点から女系天皇を排除していない。

自民党内の意見集約は困難な状況で、政府内には女性・女系天皇の議論を先送りしつつ、必ずしも皇位継承の安定化にはつながらない女性宮家創設を打ち出すにとどめる案も出ている。

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