ゴーン被告妻に逮捕状=非公開尋問で偽証容疑―東京地検、異例の公表

社会

日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)が中東レバノンに逃亡した事件に絡み、同被告がオマーンの販売代理店を介し、日産資金を還流させたとされる特別背任事件の証人尋問でうその証言をしたとして、東京地検特捜部は7日、偽証容疑で、ゴーン被告の妻キャロル・ナハス容疑者(53)の逮捕状を取った。

特捜部は逮捕状取得を公表する異例の措置を取った。妻との接触制限に対する批判に反論する狙いがあるとみられる。国際刑事警察機構(ICPO)を通じ、国際手配する方針だが、キャロル容疑者もゴーン被告同様レバノン国籍を持ち、レバノン側が手配に応じる可能性は低い。

逮捕状の容疑は2019年4月11日、東京地裁に出頭して非公開の証人尋問に応じた際、ゴーン被告が金融商品取引法違反事件で逮捕された後、オマーンの販売代理店「SBA」の経理担当幹部と接触していたのに「覚えていない」などと記憶に反する証言をした疑い。

特捜部は、ゴーン被告の事件の捜査でキャロル容疑者のスマートフォンを押収し、経理担当幹部とメールなどで多数回やりとりを繰り返したことを確認。オマーンルートで被告側に還流した日産資金はキャロル容疑者が代表の会社などに流れていたといい、特捜部はキャロル容疑者が口裏合わせなどの証拠隠滅を図ったとみているもようだ。

非公開の尋問に立ち会ったゴーン被告の弁護人は当時、キャロル容疑者が「(ゴーン被告の)無実を明らかにするため、記憶通りにきちんと話します」と述べ、証言拒否をしなかったと説明。約3時間、通訳を通じて検察官と弁護人が質問したと話していた。

刑事訴訟法などによると、検察官は、捜査に不可欠な知識を持つことが明らかな人物が任意の事情聴取を拒んだ場合に裁判所に証人尋問を請求できる。特捜部は保釈中のゴーン被告をオマーンルートの特別背任事件で再逮捕した昨年4月4日、キャロル容疑者に事情聴取を要請したが、同容疑者は翌日出国していた。

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