野党、安倍首相の「仲介外交」を疑問視=中東対応、自民は期待

政治・外交

緊張が続く中東情勢をめぐり、主要野党は米国とイランの「仲介役」を目指す安倍晋三首相の姿勢を疑問視している。海上自衛隊の中東派遣と併せ、20日召集予定の通常国会で政府の対応をただす方針だ。自民党からは9日、首相外交を支持する意見が相次いだ。

「とても仲介の任を果たしているとは思えない」。国民民主党の原口一博国対委員長は9日、海自派遣に関する野党合同ヒアリングの初会合でこう指摘した。

安倍首相は核合意をめぐる米イランの対立を受け、昨年6月に現職首相として41年ぶりにイランを訪問。双方の国と良好な関係を生かす「仲介外交」を本格化させた。昨年12月に来日したイランのロウハニ大統領には「日本は中東地域の緊張緩和、地域情勢の安定化にできる限りの役割を果たす」と表明した。

しかし、それからわずか半月後、米軍がイラン革命防衛隊の司令官を空爆で殺害。イランも米軍基地を報復攻撃した。トランプ米大統領は武力での反撃を否定したが、火種はくすぶっている。

昨年末に閣議決定した自衛隊の中東派遣に関しては、野党内には「日本の今までの中立的スタンスを逸脱する」(安住淳立憲民主党国対委員長)との批判が根強い。社民党の又市征治党首も9日の記者会見で「世界各国が(米イラン双方に)行動の自粛を一斉に求めたが、日本政府は全く立ち遅れて米国の様子眺めをしている」と非難した。

一方、9日の自民党外交部会などの合同会議では、首相の中東訪問と自衛隊派遣は予定通り行うべきだとの意見が続出した。薗浦健太郎総裁外交特別補佐は東京都内での記者会見で「トランプ氏、(イラン最高指導者の)ハメネイ師と直接会って話ができるのは首相しかいない。果たすべき役割はある」と強調した。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

時事通信ニュース 外交 政党 イラン 日本 米国